第3章 《Free!》サプライズバースディ
次の日ー
朝8時半過ぎ。ようやく到着した。まず、お婆ちゃんの家に行く。
「お婆ちゃんー?いるー?」
玄関で声を掛けると奥から私がよく知るお婆ちゃんが出てきた。
「漆、いらっしゃいっ寒かったでしょ?入りなさい」
「うん、ありがとうー」
白い息を吐きながらお婆ちゃんの家に上がる。こたつにストーブが効いた暖かい部屋で上着を脱ぎ、こたつに潜る。
「あったかーいっ」
「朝御飯まだなのかい?」
「うんー直でこっちに来たからねー」
「じゃあ、なにか暖かいものでも作ろうかね」
「手伝うよ?お婆ちゃん」
「いいの、いいの、疲れてるでしょ?ゆっくり暖まっておいで」
「はーい」
明日の事を考えながらジーッと虚空を見る。凛ちゃんに会ったら沢山話をしよう。向こうであったこと…なんでも。