第3章 《Free!》サプライズバースディ
「うん、うん…分かった、ありがとう」
通話を切って携帯をポケットにしまう。今日は1月30日。もうすぐで凛ちゃんの誕生日だ。…と言うことで凛ちゃんには内緒でサプライズバースディをしようと思います。
「また、鳥取に行くの?夏だけでいいじゃない」
「ちょっとね、お兄ちゃんには電話してあるから、お婆ちゃんにも話通ってるよ」
「まあ、好きにしなさい」
お母さんはあまり反論せず、私を送り出してくれた。私は毎年夏休み、母方の実家がある鳥取に遊びに行く。その際、お兄ちゃんに頼まれた鮫柄水泳部のマネージャーをやってる時、私は凛ちゃんに出会った。
「凛ちゃん、びっくりするだろうなー」
凛ちゃんの驚いた様子を思い浮かべながら新幹線に乗る。夜に出発するが着くのは朝方だろう。
私は凛ちゃんに出会って初めて恋をしました。凛ちゃんも初めてで戸惑いながらも付き合い始めたのです。夏休みだけと言うのもあり、連絡は電話かメール。鳥取と東京と言う遠距離恋愛。
「喜んでくれるかなー」
誕生日プレゼントの為に買ったものを思い浮かべながら独りでに笑う。早く凛ちゃんに会いたい。