第2章 ~生け贄の少年~
人々の懇願に
ー暇だ!暇だ!!
ー俺をもっと、楽しませろォ!!!!
『魔界の王』は、興味等無かった。
『退屈』な情を癒せる者が現れる迄、破壊を繰り返す。
只、其だけしか無かった。
愚かな人間は『生け贄』を捧げる。
『破壊者』の情を癒すために、今日も捧げる。
月日は流れた。
ーさぁ、今日も『生け贄』を捧げよう。
人々は捧げる。
新しい『生け贄』を。
そして人々は、少年を捕まえた。
『忌み嫌われ者の少年』を捕まえた。
少年の叫びは、人々には届かない。
ー『生け贄』の役目を果たせ。
ー我等の運命を、左右するのだから。
ー『破壊者』の情を癒せ!!
人々は捧げる。
『滅びの館』に『生け贄』を。
少年は捧げられた。
『滅びの館』の『王の間』に、捧げられた。