第7章 ~右目~
恐怖を感じた政宗は、小十郎から逃げ様ともがいたが、喰らい付く様な口付けを去れてしまい、逃げる術を失って締まった。
「・・・駄目だ、足りねぇ・・・」
「・・・っぁ、小十、郎?」
「・・・政宗、政宗・・・」
「えっ?小十郎?ちょっ、待っ、苦し、っ、」
突然の小十郎の馬鹿強い抱擁に政宗は、顔を歪ませながらも、小十郎の愛情表現の一つと解り去れるがままだった。
打が、下半身に当たるモノが気になり出し腕の中で身動ぎして居ると、耳元で声を掛けられた。
「・・・政宗・・・あんま動くと、勃っちまうぞ?」
「・・・・・・っっ!!?」
「ククッ、可愛い反応。」
「なっ、か、かわ、可愛いくねぇ!!!」
政宗の必至の抗議で冴え、小十郎にしてみれば猫の威嚇程度にしか見えなかった。
そんな感情剥き出しの反応等、筵可愛いくて、ついつい度が過ぎて苛めてしまう。
そして、涙を溜めた瞳で機嫌を損ね拗ねてしまう。
其の度に、易しく、易しく後から抱き締めて遣ると、甘えた声で刷り寄って来る。
コロコロ変わる反応、表現に頬が緩み、存分に甘やかす。
此でもかと云う位、ありったけの愛情を注いで遣る。
可愛いくて、可愛いくて仕方無いから、欲しがるモノを与えて繋ぎ止める。
無意味な楔で繋いで、愛情と云う名の檻に閉じ込める。
ー此の手を刷り抜ける、君を繋ぎ止めたいが為に
暗い、暗い闇の中
去迷い、漂う霊一つ
哀しみに呉れ、泣き叫ぶ
怒りに駆られ、叫び狂う
居場所を求め、去迷い続け
放つ詞は届かずに
闇の中に呑み込まれ
流す涙は拭われず
伸ばした手を其のままに
届かぬ温もり求めてる
君が掴んだ温もりを
闇の中で求めてる
君が忘れた記憶を持って
たった一人で去迷い歩く
血塗られた記憶を片手に歩く
自が定めを受け入れられず
君の事を想ってる
君は俺、俺は君
たった一人で去迷い歩く
暗い、暗い闇の中
止まった過去を忘れ去り
刻む未来を置き去りに・・・