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貴方に魅射られて

第6章 ~声~


『術式紋様式伍型封印紋様術』は、術式系統が複雑で扱えるモノが数える程しか居ない術式だ。
抑術式は『壱型』『弐型』『参型』『肆型』『伍型』等の階列が有り、数字が大きい程威力が強大で術式効果が増すが欠点が有る。
其はー『使用者の力を削る』
術式が強力な分、使用者の力が半減する為に扱えるモノが数える程しか居ないのも理由打が、術式系統が複雑なのも理由の一つだ。
系統が複雑な程効果が増す一方、斯く為の時間を費やす。
其の為、余り戦闘向きでは無い。
打が、並大抵のモノが術式を無効にする事が出来るかは話は別で、触る事は愚か解く事は不可能に等しく、触る丈で其の身を亡ぼすのだ。
生身の人間が術式を無効にする事等、前例に無い事態に陥った事に為る。

「有り得ねぇ!!政宗が、人間が術式を無効にする事等出来やしねぇ!!」
「・・・吾も、コヤツの行動に驚いた・・・打が、現にコヤツは封印を解いた。下に恐ろしき人間よぉ・・・」
「納得行かねぇ、今な、今な事・・・っ、」

小十郎は、前例の無い出来事に唇を噛み締めた。

ー・・・動揺して居るな、まぁ無理も無い事態打からなぁ・・・あぁ、数千万年も眠ると頭は冴えると思って打が・・・間違い立ったか・・・眠いわぁ~・・・

「あー『魔界の王』よぉ、ちっと良いかねぇ?」
「ぁあ?」
「吾、ちっと眠いわぁ・・・打からなぁ、暫くコヤツの精神(なか)で眠るわぁ。」
「・・・打から、何だ・・・」
「吾を、コヤツの身体に封印して呉れぬか?ちっと、気に為る奴が居るのでのぉ・・・其も、主と同等の奴がのぉ・・・」
「・・・・・・!!!」
「あー、其と!コヤツの正体打がな、人間で有って人間じゃ無い所に居るわぁ。」
「・・・意味が、解らねぇが、」

『破滅の王』の理解不能発言に、小十郎は首を傾げた。
其に『破滅の王』は、若干話し辛そうに呟いた。

「・・・あー、良く聴け『魔界の王』よ・・・コヤツは、もうーーーー」
「ー・・・・・・えっ・・・??冗談、打よな、其・・・??」
「・・・否、事実だ・・・微か打が、コヤツの精神から記憶が流れて来ての、其の・・・見えたのだ・・・コヤツの真実がの・・・」
「嘘を付くんじゃねぇ!!政宗は今、俺の目の前に居る!!其冴えも、嘘打と云いてぇのか!!」
「否、其は嘘では無い・・・嘘では無いが、事実では無い・・・」
「俺は、俺は信じねぇ・・・!!!!」
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