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貴方に魅射られて

第5章 ~探検~


館の中を探検すると云っても、地上四階、地下二階の計六階建の創りに為って居る為、部屋の数が半端無く多く、どの扉も似た様な創りだった。
政宗は仕方無く、四階から探検する事にした。

「・・・う~ん・・・四階は物置部屋秤打な・・・三階に行こ・・・」

政宗は長い階段を下り、三階に向かった。
四階同様、部屋の中を覗いて廻って居ると地響きがした。

「・・・何だ・・・地震?否、誰かが走る音・・・?」

其の音はどんどん大きく為り、政宗の方に近付いて来て居た。
すると、廊下の端から声が聴こえて来た。

「ぅぅぉぉおおおおおおおおおお!!!!人間の匂いがするで御座るぅぅぅぅああああああああああああ!!!!」
「・・・・・・えっ??!うぐあぁぁぁっ!!!!?」

其の者は、政宗の方に真っ直ぐに直進して来た為避けるのが間に合わず突進去れ、其のまま廊下に押し倒された。

「人間が居るで御座るうぅぅ!!人間がああああ館にいいいい!!!!」
「ちょっ!!離せぇぇぇぇ!!!!」

押し倒した者に匂いを嗅がれた政宗は、引き離そうともがき叫んだが、力が強く巧く行かなかった。
其の者は、尚も政宗の匂いを嗅ぎながら叫んだ。
どうやら、連れが居る様だ。

「佐助ええ!!どういう事で御座るかああ!!説明するで御座るううああああ!!!!」
「あー、ハイハイ。説明するから、其の人離して上げて旦那。」
「ウム?そうで有った。此は失礼した。」
「っ、ゲホゲホ!!」

連れの声で冷静を取り戻した其の者は、政宗を離し謝罪したが、政宗には聴こえて居なかった。
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