第63章 最終章 『夢の続き』
葵
「…………」
次に飛び込んできた光景は、まさしく見知った場所だった
何年も見続けた、病院の天井
無機質な、天井
そこへ、覗き混んでいるのは親友の朱鳥とメンバー………
朱鳥
「葵!!よかった……ここ、どこかわかる?」
葵
「うん、病院だね……ここ。みんな、迷惑をおかけしてすみませんでした………」
キャプテン
「そんなこと言わないで?私達にも非はある……
あなたの容態に気付けなかったから………むしろこっちが謝らなくちゃ……」
葵
「そんなッ……」
キャプテン
「あなたが無事で、よかったわ………
数日ゆっくり、休んでね?」
朱鳥
「葵、じゃあ、いくね?」
葵
「うん、ありがとう、みんな」
にっこり笑ってみんなは病室を出て行った
ここはどうやら私がよく知っている、東京の附属病室、らしい
そう、かつて私がいた病室
病院
ガラリと扉が開かれた
葵
「っ!!」
入ってきたのは、烏野のみんな
何を言えばいいのか
いやまず、どんな顔を向ければいいのか……
重々しい空気に口を開いたのは
「大丈夫か、葵」
大地さんだった
葵
「っ……、だ、大丈夫です……」
うつむき、目に映るのは掛け布団
なんだ、この今日1日の気持ちの上下は。
いやまず、先生!
先生がまず、来るべきだっ
どこいってるんだ………
大地さん
「葵………」
葵
「はっ、はい………」
大地さん
「無事でよかった」
葵
「っ!!!」