第62章 未来への架け橋
葵
「なるほど〜。タイミングか〜」
ニコニコしながら繋心に詰め寄ると彼は引きつった笑みで蛍にかけた言葉を教えてくれた
ステステと歩いていると、お馴染みの体育館から聞こえてくる声
「おいツッキー!いつまで"見る専"やってる!?」
考えるよりも早く誰だかわかる
クロの声だ––
私はひょっこりその扉から中を覗き込んだ
見ると蛍が頭を下げてコートへ入っていくのが見えた
クロ
「葵も入るか?」
葵
「!」
あんまり顔を出していないのに気づいてくれた
葵
「よくわかったね」
隠していた身体を現せて、中にいるクロに外から話しかけた
クロ
「あったりまえだろ?お前がどこにいるかなんてすぐわかる」
葵
「えへへ」
木兎さん
「葵ーーー!!」
葵
「うわっ」
感傷に浸ってたらなんか来た!
ビョンッと効果音が付きそうなくらいに飛びかかる木兎さん
と、飛びかかってる!!?
逃げなくては
逃げなくては!
しかし迫り来る狂気のカタマリ
咄嗟の判断もままならず、固まってしまう私に–––
女神は舞い降りる
「木兎さん、津田さんが困ってますよ」
ストンと垂直に落下したミミズクヘッド
ああ、ありがとうございます!感謝いたします赤葦さん!!
あなたを何と例えようか!
天使?女神?いんや、そんな言葉で彼を表現しきれぬ!!
蛍
「あの、そろそろしません?自主練」
「「「!!!?」」」
〉〉ダイサンタイイクカンニショーゲキガハシッタ。