第59章 菅原さんの想い
菅原side
「余計なお世話ですっ!!」と怒る少女の周りには大地を始めとして音駒の主将、黒尾に梟谷の主将木兎までもがいた
「親戚のおっさんか」
肉を頬張りながら俺は言う
夜久くん
「そしてウザがる現代っ子」
海さん
「気付いて面白がってるな、主将連中は」
同じように大きなおにぎりに食らいつく夜久くんとせっせとお肉を焼く海さん
なぁ、スガくんと夜久くんが呼ぶ
夜久くん
「烏野のあのコ、挙動不審だけど大丈夫?」
指差しされた方に目を向けると、なるほど確かに小動物のようにカタカタビクビクしながら紙皿と割り箸を持つ、やっちゃんがいた
やっちゃんは俺たちより比べると背は凄く低い
日向よりも低い
加えて、日向よりも低い葵よりも低い
そんな彼女が今、囲まれている
巨人たちに。
あれがもし街中なら、即通報ものだろう
俺はまた、葵がいる方に目を向けた
そこにはもう、取り巻いていた彼らはおらず1人黙々と野菜を食べる彼女がいた
(なんだ……、野菜食べれるじゃん。あれだけ嫌ってたのに)
俺は紙皿と割り箸を置いて、代わりに紙コップにお茶をそそぎそれを持って彼女の方に向かった