第59章 菅原さんの想い
菅原side
葵を呼びに行こうとしたら、体育館の方から今まさに呼びに行こうとしていた彼女の大声が聞こえてきた
そして、夜久くんに続き黒尾にお姫様だっこされた葵
え?お姫様……だっこ?
いや、ちょ……
何されてんのっ!
大地
「うっわー……」
旭
「え、え???
ま、まぁ、津田軽そうだからな〜」
そこ?!と心の中でツッコミ
葵
「恥かいてる!今キミのせいで大いに恥をかいてるからっ!!
降ろせ、いい加減にっ」
黒尾
「へいへい」
ようやく、体育館の扉のそばに降ろされた葵
その顔は赤くて……
羞恥のせいか、それとも………
俺は軽く頭を振って、葵の元へ駆けて行った
「葵!俺も今呼びに行こうと思ってたんだ」
葵
「あ、ありがとうございます……
菅原さんに呼びにきてもらえばよかった……」
ドキッ
「ははっ、まぁ俺じゃあんなことできないけどな?」
葵
「されたら困りますよ」
困り顔で笑う彼女
なんだか自分で自分を傷つけた気分だ
葵
「菅原さんなら、どうするんです?」
「え?」
イタズラな笑顔で俺を見上げる葵
こんな顔もするんだ……、そう思いながら俺は考えてみた