第58章 待っているもの
菅原side
隣の彼女はやんわりと微笑んでいた
捻挫して体育座りをする彼女は、とても可憐でー
おい、俺。
練習試合中に何考えてるんだっ
しっかりしろ、菅原 孝支!
ちゃんと、ちゃんと集中すんべ
……
って、なんで葵を見るんだ俺の両眼!!
ちがうだろ?!
俺がいま見るべきものは練習試合!
チームと梟谷をみること!
月島がどシャットをきめた
菅原
「よし あと1点!
あと1点でデュースに持ち込める!」
葵
「がんばれ!」
旭のサーブ
打った瞬間、隣の彼女が反応した
何かあったのかな?
あー……
これ、病気だな
旭のサーブを綺麗にレシーブする梟谷
そして、2年セッターへボールは飛んでいく
エースは自分からアタックしないと言った
当然、エースからはブロックの的が外れる
でもー
「!」
ズドッ
重い音を打ち立てたのは、木兎だ
あの副主将は木兎に上げたのだ
菅原
「やられたな……」
ピピーッと試合終了の合図がなる