第55章 そして少年少女は気付かされるだろう
合宿遠征 3日目
午前は梟谷との試合
やはり、強豪校のエースは今日も点をかっさらっていく
5点の差がついた時、繋心はタイムアウトをとった
木兎さんのスパイクは止めなくても、手に当てるだけでいいという
蛍
「止めなくてもいいんですか」
みんなが驚いて蛍を見た
もちろん、私も
葵
「………」
蛍の顔つきが違った
そして、蛍は顔つきが変わっただけじゃなかった
完全にシャットアウトする為のキル・ブロック
木兎さんの打つボールをシャットアウトさせるための蛍が構えたキル・ブロックがいつもと違って迫力があった
木兎さんも気圧されて、フェイントに変えた
蛍、あの強豪校エースを逃させた……
蛍、かわった
この合宿で
この環境で
葵
「………みんな、進化してる」