第55章 そして少年少女は気付かされるだろう
葵
「けーんまっ
モンスター狩人の通信しよー!」
モンスター狩人とは、フィールドに居る自分よりも大きなモンスター等を狩って村を守ったり、モンスターから採れる素材を集めたりするサバイバルゲームなのだ☆
研磨とは昔からゲームで通信してよく遊んでいた
外で遊べない時とか、特に
研磨
「ん、いいよ……」
音駒部屋には研磨以外誰もいなかった
葵
「音駒の皆もまだ自主練してるんだね……」
研磨
「うん 葵、あぶない
右からモンスターくる」
葵
「にょわっ!あぶなかった〜
ありがと
烏野の皆も自主練でさ、お風呂入るの楽だったよ」
研磨
「葵、女風呂に入ってるの?」
葵
「ううん、もしものことを考えて男風呂だよ」
研磨
「それ、バレたら本末転倒だよね……」
葵
「んー、まあそうだけど
何かあったら誤魔化せば大丈夫だよ!」
研磨
「バレたら襲われないか心配なんだけど……」
葵
「? 何か言った?」
研磨
「………ううん」
カチカチカチとボタンを叩く音だけが部屋にこだまする
なんでゲーム機の音を出してないんだろう……
私も、研磨も
そんなことはわかるわけでもないけど、何となく音は出さないでおいた