第54章 境界線
烏野の教室に入る
自分のカバンを引っ張り出して、中から携帯と着替えを取り出す
液晶には物凄い件数のメッセージが来ているのを知らせている
そのほとんどは、お父さんとお母さん、そして朱鳥からだった
朱鳥
『水落さんに電話番号教えてもらいました!
勝手にごめんね』
『夏合宿の調子どう?無理してない??』
この数はお父さんのが圧倒的に多い……
とりあえず朱鳥にだけ返事を返した
そういえば、もうすぐバレーの大会だな………
今年は運良く日本で開催されるみたいだ
各国から精鋭たちが集い、お互いの度量を競う
かつて戦った時の選手の顔を思い出していると、ワクワクしてくる
葵
「よしっ がんばるぞ〜〜!!」
私は勢い良く立ち上がって、体育館へ向かった