第51章 1週間ぶりに帰ってきたらとんでもないことになっていた
葵
「蛍!!」
蛍
「……なに?」
葵
「帰るの?」
蛍
「そうだけど?」
葵
「蛍は自主練とか、しないの?」
蛍
「なんでしなきゃいけないの?」
葵
「ん〜、もっと上手くなりたいから?」
蛍
「僕は別に上手くなろうとか思ってないんだけど」
葵
「ふ〜ん
………じゃあ、なんでバレーしてるの?」
流れる沈黙
蛍はずっと押し黙ったままだ
蛍
「君には関係ないでしょ」
葵
「関係ない………ね
そうだね
たかが部活でたかが学校一緒でそれだけの関係なのにね
マナー違反だったね、ごめん」
部屋の中にある荷物をとって、蛍よりも早くここから出た
葵
「…………関係ない……か」
見上げればオリオン座が瞬いていた
オリオンの右肩に光るベテルギウスを、ただただ眺めていた