第50章 各々の休息
日向side
影山とケンカして翌日の放課後
体育館が点検作業をするから俺は烏養コーチの居る坂ノ下商店を訪れた
扉を開けると正面のカウンターに、烏養コーチはタバコを吸いながら新聞を読んでいた
日向
「……コーチ
おれは どう練習すればいいですか」
おれの中では"最強"で"相棒"で"ライバル"でもあるあの影山がトスを上げてくれない
おれは強くなりたい
今までの変人速攻は、おれは踏み切りまでしか戦ってない
おれは、空中でも戦いたい
影山にもう、謝られたくない
いや、謝ってほしい時はほしいけど
でも、あの時おれは
確かに負けた
影山じゃなく、おれが負けたんだ
烏養コーチ
「――俺も 今それを考えてたが
正直全くわかんねえ」
落胆する暇もなく、コーチは立ち上がる
烏養コーチ
「お前ちょっと待っとけ
もうすぐ店番終わるから」
そう言って、店の奥へ入っていった
なにするんだろう