第46章 デンジャラス アウェイ
「! おいおいおい」
ある日の夕方
部活が終わり、烏野バレー部員が一斉に体育館横の砂利道を歩いていると菅原さんが携帯を見ながら目を見開き、驚いていた
葵
「? どうしたんですか?」
菅原さん
「"ウシワカ"が世界ユースに入ってら……」
葵
「!」
山口
「世界ユース?」
蛍
「簡単に言うと19歳以下の日本代表」
日向
「日本代表に!!
ウシワカ!」
いつかなるとは思ってたけど……
まさかこんなにも早くになるとは思ってなかった
大地さんが菅原さんの携帯を横から覗く
大地さん
「コイツが東北で唯一の代表か……
俺達は春高でこいつを倒さないといけないワケだ……」
葵
「…………春高……か」
日向がやっちゃんの方をぐりんっ、と向く
日向
「ヤベェな!!
気合い入るな!!」
やっちゃん
「!? うぇっ あっ うん………」
日向
「………?
もしかしてお母さんに言われた事気にしてんの?」
やっちゃん
「ゔっ あ"っ いや」
葵
「何の話?」
日向
「谷地さん、入るの迷ってんだよ」
葵
「何か事情があるの?」
日向
「お母さんに言われたからだって」
葵
「なるほど
やっちゃんはどうしたい?
入りたい?それともいや?」
やっちゃん
「いえいえいえっ!!!
そんなそんなそんなっ
私は、やりたい……」
私はコリと微笑んだ
葵
「僕もさ、4月に東京からこっちへ一人で引っ越してきたんだ
その時は母親がさ、反対してて
でも、父親が言ってくれたんだ
『やりたいことはやればいい』って
やっちゃんもやりたいのなら、やってみればいいよ
お母さんに、自分の気持ちぶつければいい」
日向
「よし そうと決まれば!!」
ガシッとやっちゃんの腕を掴み、日向が「お母さん今どこ?」と尋ねた
やっちゃんの顔は少し引きつりながら、口からたどたどしく「会社……です」と答えた
そして、「あの、日向…さん?」と聞き返す言葉を遮る日向の元気な声
日向
「よっしゃ!出発っ!!!」
そのままやっちゃんの腕を掴みながら日向は全速力で正門への道を駆けていった
ところで、日向君よ
何も決まってませんでしたがなww