第46章 デンジャラス アウェイ
翌日―
葵
「あ、頭痛くなるんですケド………
なんなんですかっ、これ……」
数学の先生
「お前はもっと頭をほぐせ津田」
え、ちょ、なに?
新手のイジメですか
葵
「だからってこのプリントを明後日までにはキツイんですけど……」
数学の先生
「それくらい根気詰めてやれ!
テスト範囲だから」
葵
「ぐぅ………」
失礼しましたと一礼し職員室を後にする
手には大量の数学プリント
授業中にした小テストや補充プリントが答えのプリントを抜いてだいたい10枚近くある
それもご丁寧に裏表印刷
この全てが今回のテスト範囲であるが、この量を明後日までしろとは先生も鬼以上だ
今日は6限目が数学で、終わりに呼び出された
寝てもいないしどうしたことかと言ってみればこれなのだ
どうせならお怒られる方がマシだった
手元のプリントをカバンからファイルを取り出して入れる
スリムだったファイルに膨らみが増した
重たい足取りで体育館に向かえば、ドアの前で恐る恐る中を覗くジャージを纏った女子生徒が1人
近づくにつれてすぐに誰だか分かった
葵
「「やっちゃん/谷地さん!!」」
恐らく日向の声とかぶった
やっちゃんは肩を跳ねさせて、前後交互に首を回す
日向
「谷地さん!!
あ、津田
谷地さん!午後の英語の小テスト………
さっき教えて貰ったトコ出て……
1/3も点とれた!!!」
瞬間、日向とやっちゃんがワッショーイ!!と言いながら飛び跳ねる
葵
(日向のコミュ力の高さ恐るべし……)
菅原さん
「……日向のコミュニケーション能力の高さよ……
もう仲良くなってる……」
旭さん
「音駒のセッターとも最初から知り合いだったよな……」
蛍
「1/3で喜ぶなんて……」
菅原さん
「あ、津田!」
葵
「菅原さん、僕どうすればいいんでしょう……」
菅原さん
「え!?、なにどした」