第46章 デンジャラス アウェイ
青城と白鳥沢が互角で渡り合っていた
しかし、青城は押され押され、1点返す
一方の白鳥沢は、力でねじ伏せるかのように着実に1点をとっていた
試合は2セットとも白鳥沢がもぎ取り、青城は負けた
玄関で待ってみた
青城が出てくるのを
すると、先にやって来たのは白鳥沢
若
「葵、来ていたのか」
「あっ、葵ちゃー……ん?
げっ、ウシワカ」
後ろから及川率いる青城がやって来る
若
「久しぶりだな」
葵
「久しぶり………
若は相変わらず変わりない様子で」
若
「俺は何も変わらない
葵、お前は変わったな」
葵
「若のおかげでね」
若
「なぜ俺の誘いを断った
お前は白鳥沢のバレー部に来る権利がある」
葵
「権利?ふふっ、笑えるね?
そうやって自分に従順してくれる強者をよりすぐりするのは今も変わらずなのね?
若は私がバレーすることに反対したくせに」
若
「いつ、俺がお前を否定した?」
葵
「……………………
若、知ってる?
記憶ってねえ、やった人よりやられた人の方が鮮明に憶えてるの
若にされた屈辱………私は絶対に忘れない
だから、必ず倒す」
くるりと踵を返してそこを去った
青城を待つのはやめた
今は、悲しい……