第46章 デンジャラス アウェイ
翌日――
葵
「わた、僕にも半分ください」
潔子様
「え、でも付き合ってもらってるんだし……」
葵
「いいんですよ」
潔子様から手にある紙を半分どころか全部持っていく
「あっ、ちょっと」という潔子様の抗議の声は残念ながら私には通用いたしませんよ!
1年の階を2人で歩く
『勧誘………ですか?』
昨夜、潔子様から誘われたのはマネージャーの勧誘だった
潔子様
『うん 来年、マネージャー居なかったら困ると思うの
私も、最後まで自分の仕事を全うしたいから』
私はここで、鼻の奥がジンと熱くなりました
そして喜んで引き受けたのだ
3年生が1年の階に居るのがよっぽど珍しいのか、いやこれは潔子様の美貌のせいだ
さっきから周りがざわついている
「誰だろ?」
「津田君もいる!」
「付き合ってんのかな!?」
「え〜、やだあー!」
「でもお似合いよね〜」
「正に美男美女カップル!!」
「きっ 清水先輩っ!?」
聞き慣れた声が背後からして、潔子様と同時に振り返る
日向
「………と、津田」
おい日向よ、なぜそんな残念そうにするのだ
日向
「清水先輩っ
こっ こんなトコでどう Do」
葵
「言葉どうした」(笑)
潔子様
「………日向 あのね」
「ファフ!!」と今にもショートしそうな勢いで赤くなる日向
潔子様
「1年生の中でどの部活にも入ってない子ってわかる?」
葵
「僕はクラスの人の名前覚えるのでも必死でさ……
わかんないんだ
日向、わかる?」
日向の頭には複数のはてなマークがちらついていた