第45章 To Next Stage→
ジャリ………ジャリ……
部活で賑わう校庭を歩く
砂の音が一歩踏むたび鳴る
体育館の前に着く横の扉から入ろうとした途端中から繋心の声が聞こえた
繋心
「俺達は優劣を決める試合で負けた
青城は強かった
俺達はそれに劣った
それは現地点の結果で事実だ
―で今日のIH予選 決勝
優勝は「白鳥沢」」
途端に皆の驚き顔が見える
葵
「優勝、白鳥沢
準優勝、青城
青城よりも上がいる」
日向&影山
「「!」」
繋心
「そうだ
俺達は強くなるしかねぇ
―次の目標は分かってると思うが 春高だ
高校バレーの大会ではIHと並んでデカイ大会だ
春高が1月開催になって3年も出られる様になってからは出場する3年にとっては文字通り"最後の戦い"だな」
体育館の扉から中へ入り三角座りをする
繋心
「俺達の頃は3月開催だったから3年は出られなかったんだよ
クソ羨ましい」
葵
「凄くどうでもいい」
繋心
「なんだとっ!!
あー、じゃあ とりあえずここは主将に一発 気合入れてもらうか」
大地さんが頷き、メンバーの方に向き直る
大地さん
「…………昔 烏野が 一度だけ行った舞台だ
もう一度 あそこへ行く。
東京 オレンジコートだ」
「うおっしゃあああ!!!」と田中さんが叫び出す
バァン!!!
葵
「ひょえっ!?」
閉めたドアが開けられ物凄い音を立てる
と、同時に倒れこむ人物
「先生!?」
ゼェハァと肩で息をする武田先生
そして、床に突っ伏していた顔をガバッと上げて「行きますよね!?」と叫んだ
日向
「!? どこに!?」
影山
「鼻血出てます!」
葵
「はい、先生」
ポケットティッシュを差し出すと、先生は受け取る前にこう言った
武田先生
「東京!!」