第45章 To Next Stage→
「く そ ったらァァア」
日向がバレーボールを床に打ちつけながら叫んだ
そして、その勢いで体育館の2階の柵をジャンプして掴み、そのままよじ登って2階へ
日向
「んがああああ」
影山も日向のいきなりの言動に一瞬驚いた
が、日向と同じく頭には昨日の事がずっとループしている
勝った
勝った
でも、負けた
影山
「……くそ があぁああ」
バレーボールを床に打ち付ける影山と2階で闇雲に走る日向
ガァンッ バガンッ!!
次々と影山がバレーボールを打ち付ける
「んに"ゃあ"あ"あ"あ"」と叫びながらあちらこちらへ走る日向
「………………勝ち てえ」
床に体を付けて、苦悶の表情をしながら喉の奥から出した日向の言葉
影山も後頭部を床に付けて、なんとも言えないようなポーズをしながら日向に続いて言う
「俺は もう謝んねぇ……
謝んなきゃいけないようなトスは 上げねえ……!」
この言葉に日向は青城との試合後の影山を思い出した
『悪かった 最後 完全に読まれた』
そう言った彼に日向はあの日、突っかかったのだ
きっと、あれが初めて同じチームとして、影山とぶつかった日だろう
2人の脳裏にあの言葉が蘇る
『君達がそこに這いつくばったままならば
それこそが弱さの証明です』
日向
「時間 無い
止まってる暇 無い」
2人が立ち上がった時、「でもお昼はちゃんと食べなさい」と後ろから声が掛けられた
日向
「きっさっ しっみず先輩……!!」
「あとあんまり奇声を発しない様に。」部室まで聞こえたと付け加えたマネージャー
日向はドギマギと答えながら、3年生達のことを聞いた
彼女は「変わらない」と答えると日向は頭をバッと下げ、影山の元へ行った
清水は、そんな2人を見て
体育館の外階段を駆け出た