第43章 塵も積もれば山となる
ドパッ
葵
「っ!!すみません!!」
大地さん
「気にするな!」
私のせいで青城も20点になった
このセット落とせば終わりなのに……!
影山がトスを上げる
蛍が打つけど、どことなく打ちにくそう
葵
「カウンター!」
バガッーーーーー
2点連続で獲られとうとう青城に追いつかれてしまった
葵
(ブレイク……
やばい、どうにかして持って行かれそうな流れを引っ張ってこないと……)
ピーッと笛がなる
タイムアウトをとったみたい
私は蛍のところへ駆け寄る
葵
「蛍、あの「おい」」
後ろから声が掛かり二人して振り返る
そこには影山がいた
影山
「今のトスどうでしたかコラ」
葵
(!?……何故田中さん口調?)
蛍
「何で田中さん口調なの?」
葵
(言ったよ(笑))
田中さん
「何ですかコラ」
蛍は少し黙り、こう言った
「『黙ってこのトスを打て庶民』って言われてるみたいで腹立つ」
影山が「あ"!?」とすかさず返す
菅原さんが「おい」と言いかけた瞬間、影山が「どういう意味だ」と尋ねた
葵
(え?どしたの影山
あんなに毛嫌いしてたのに今日はめっちゃコミュニケーション取るじゃん)
蛍
「……こっちにもやり方があるから
トスは一定にしててほしい」
なるほど
影山はトスでコースを打たせてるんだな
蛍
「考えてるのは君だけじゃない
相手の守備の形
自分が今日よく決まっている攻撃
皆 何かしら考えてる
日向ですら一応何か考えてるから普通の速攻も使えるようになったんデショ」
後ろで日向が喚く
影山
「わかった」
葵
「!?」
蛍
「随分素直だね 今日 大丈夫!?」
影山
「どっちがいいかやってみないとわかんねーし」
葵
(ホント、どうしちゃったんだろ
影山)
タイムアウト終了の笛がなる