第43章 塵も積もれば山となる
拾われたけども、変人コンビが点数を獲ってくれた
影山は日向となら最強だ
そして、これで先に烏野は20点台に乗った
21点を獲ると青城がタイムアウトをとった
繋心
「お前、何で逃げた」
イスに座り私は目を瞑りながら下を向いていた
横の繋心の質問も遅れて聞こえてきたように感じた
葵
「別に、逃げたわけじゃないよ
1つの手として打っただけ」
「そうか」と短く返された
すると、ニュッと私の目に足が現れる
私の前に誰かが立っている
それも、こちらを向いて
顔を上げるとそこには菅原さんが居た
菅原さん
「ハイ」
葵
「ありがとうございます」
手渡されたタオルをありがたく頂戴して顔を拭う
菅原さん
「口数………減ってるけど平気か?」
ちゃんと私の目の高さに屈んでくれる先輩
そんなに減っていたのか……
葵
「平気です
ありがとうございます」
微笑むとタイムアウト終了の笛がなる
「ではいってきます」と言って私はコートへ駆けていった
葵
「ケホッ……ケホッ」
ふぅーと息をついて前を見る
視界が開けた感じがした
あ、すごい。
うん、まだいける。
みんなの背中が見える
私よりも大きな背中
安心する