第42章 One for all , all for one.
菅原side
ピーッと第2セットが始まる合図が鳴り響く
大地の「行くぞ!!」という声掛けにチーム全員が「オオッ」とこたえる
このセット、確実に取らなければ……
もう1セットも落とせない……
ブロックの切り替えとかもっと後出しにしたほうが良かったかな……
完全に奇襲だししばらくは使えないもんな
自分で思ってるよりテンパったたのかな俺……
いや でも「スガーッ」!?
大地が俺を呼ぶ
大地
「お前まで考え過ぎモードに入るなよ!
2セット目絶対取り返す
その為にはまず−−」
俺も「おう」と言ってその続きを言う
及川のサーブを攻略
だと
大地も「だな」と言った
青城に、チームみんなで勝とう
影山にさっき言ったけど、俺は俺なりのベストな戦いをして、烏野としての得点へ繋ぐ
大丈夫だ
俺の後ろには、頼もしい後輩がいる
俺達は、少なくとも俺は影山をポジション獲り合う敵として見ていた
でも、コートに立ってみて分かる
こんなにも、後ろにいる影山を頼もしいと。
俺がダメでも影山が控えている
心が軽い
「先輩?」とまた声を掛けられた
声の主は津田だ
「ん?どうした?」
葵
「思案顔になってたんで……
あの、その、私………烏野みんなのために飛びますから
みんなと勝ちたいです
だから………だから、副主将
私を、飛ばしてください」
真剣な瞳の中に俺が映る
副主将なんて、久々に言われた気がする
くすぐったいけど、心地いい
飛ばせよう
俺の手で みんなを
できる限り、飛ばそう
みんなで勝つために……