第41章 不屈のセッター
日向
「お前を倒すのは絶対おれって言った!!!」
影山が控えに来るや否や日向が叫んだ
そーいやそんなこと言ってたっけとのんびり考えていれば、隣の山口が「日向!怒られるぞ!」と血相を変えて注意を促していた
日向
「それまで誰にも負けんじゃねえよ!!!」
影山
「――試合 終わってねえんだからまだ負けてねえし」
確かにと笑っていれば、いよいよ日向が影山に突っかかりにいこうとしていた
それを山口が後ろで抑える
葵
「はいはい日向、落ち着いて〜」
とりあえず、山口とサンドイッチして中の日向をしずめる
繋心
「影山
外からちゃんと見とけよ
そんで一回おちつけ 先輩のプレー見てな」
キュッキュッと、靴を鳴り響かせコートへ入っていく菅原さん
そして、
菅原さん
「ハーイ ハーイ ハーイ ハーイ ハーイ!!!」
大地さんの胸ぐらをドムっと小突き、田中さんの頭をじょりっと叩き、旭さんを手刀でズスッと背中に入れて、その手刀で今度は蛍の頭をビッと叩きそれから、西谷さんとはばちーんと音を鳴らしてハイタッチ
菅原さん
「大丈夫!
一本切ってくべー!!」
にっと笑う菅原さんに、つられてにっと笑う皆
蛍は、笑ってなかったけど
おっしゃーーー!!と気合の入るコートを見ていた日向が「おぉ〜……」と言った
そして、今度は影山をチラと横目で見ながらまた「おー……」と言う
影山
「? 何だよ」
日向
「ホラもー
お前 顔怖いんだよ」
ハァーもーコレですよと言う日向
葵
「ほーんとほんと、こ〜わい顔しちゃって〜」
影山
「元々こういう顔だ!!」
日向
「ピリピリしてよー
あんましゃべんなくなってくしよ〜」
影山
「……?」
日向
「何か考え込んでんな〜ってのはわかるけど声出さないと何考えてっかわかんねーべよ〜」
影山
「………俺 声出してなかったか?」
日向
「うん 少なくとも今までのどの試合よりも
まったくよ〜」
葵
(うわぁ……相当ショック受けてる顔
日向に言われる程って感じの顔してる)
「お兄さん、焦んない焦んない
地道にいきましょうや」
ポンと彼の肩を叩くとおっさんかと返された