第38章 決心
一方 青葉城西高校 運動部 部室棟にて――
金田一
「及川さん お先に失礼します」
及川
「ハーイ
バイバーイ!」
ガチャリと部室棟を開ければ、そこには副主将、岩泉だけが居た
及川
「フンヌフーン」
意気揚々に、地元の遊園地のCM曲を鼻歌いながらCDを取り出す及川
岩泉
「オイ
くれぐれも夜更しなんかすんじゃねーぞ」
及川
「岩ちゃんは俺の お母ちゃんですか?」
岩泉
「あ?」
及川
「ゴメンゴメンゴメン
しないしない!
コンディションは万全で行くって!」
「くだらねえ事言ってんじゃねえ クソ及川!!
部室閉めんだからちんたらすんな グズ川! 「悪口を略さないで!」 グズ及川! 「言い直さなくていいよ!!」」
岩泉と及川のやりとりが今日も繰り広げられていた
及川
「楽しみだねー♬」
岩泉
「影山か?」
及川
「飛雄ちゃんもそうだけどー
俺的には葵ちゃんと戦えるのがすっごく楽しみなんだよねー♡」
岩泉
「そいつって、お前が前に言ってた奴か」
及川
「そうそう!
夢みたいじゃない?
昔、テレビで見た人と対戦出来るなんてさ!」
岩泉
「女々しい キモい」
及川
「もはや言う気力皆無だよね!
単語だけって!
何さ 岩ちゃんは楽しみじゃないの?」
岩泉
「そりゃ俺だってまぁ……な
でもよ、今日も試合に出てなかったじゃねーか」
及川
「うん
切り札なんじゃない?」
岩泉
「切り札……か」
及川
「じゃあ、また明日ね岩ちゃん!」
岩泉
「くれぐれも夜更しすんじゃねーぞ!
したら殴るからな!」
及川
「はーい☆」
及川宅
及川の部屋
及川
「………………」