第38章 決心
繋心
「おい葵!!
お前、俺ん家寄るの忘れてねーだろな!?」
葵
「あ。」
繋心
「お前っ!!
その顔ぜってー忘れてただろ!!」
葵
「どんな顔だろねー」棒読み
ピーッ
テレビから笛の音が鳴る
只今、繋心宅繋心部屋にてテレビ鑑賞中でございます
葵
「………ちょっと。
どんだけ副流煙吸わせたら気が済むの?
そんで、服に匂いつく」
繋心
「ああ 悪ぃ」
葵
「全然悪いと思ってないよね?」
繋心
「………」
葵
「(プチッ)
聞いとんのか コラァァァァアアアア!!!」
床に転がっているバレーボールを掴まえて、繋心の頭に思いっきりぶん投げた
ボスッと音を立てて頭にヒットしたバリボーはポヨーンとそのまま繋心の前方を跳ねていった
繋心
「痛ぇな!
何すんだよっ」
葵
「人の話聞けや!バーカッ」
んべーっと舌を出してやる
繋心
「俺は今テレビを見てんの!!
わかんねぇか!?」
葵
「わ・か・り・ま・すぅー」んべーっ
繋心
「(イラァッ)」
葵
「ふー
よいせっと」
バレーボールちゃんを取った
そしてまた戻る
ふかしながらテレビを見つめる繋心の横で、私は小さくオーバーハンドパスやら何やらをしていた
繋心
「コイツ
もしかして………」
葵
「………ねぇ
多分、気づいたことは一緒だと思う」
繋心
「お前も気づいてたのか?」
葵
「うん
観戦席で観た時に
でさ、こんなこと言うのどうかと思うんだけど――」