第37章 "及川"という男

葵side




練習試合の時も、サーブ凄いなって思ったけど………


今日のサーブも、凄く強い
多分、磨いてきたんだと思う


もしかしたら、もうあのサーブをまともに返すことなんて出来ないんじゃ……



ダメダメ！！

何弱気になってんのよ！






じーっとあのサーブを食い入るように見つめた




こんな人達と戦うのが嫌だ
この試合で負けて欲しい

そう思うのと同時に、

戦いたい
あの人と張り合いたい

と思う自分もいる




ピッ、




及川が4本目のサービスエースを決めた