第33章 出陣ッ!!
葵
("鉄壁"の名を貫く伊達工……
確かに、身長も高くてブロック固そう……
そして、
旭さんを潰したトコ)
2回戦、向こうもこちらも勝ち進めばあたる
日向
(まゆ毛が無いっ)
そんなことを考えていると、まゆ無しの人が突然旭さんを指差した
西谷さん
「なんだ てめー」
葵
「人を指差すのは失礼なんじゃないのか」
旭さんが私と西谷さんを腕で制した
そして、真っ直ぐ彼等を見る
その光景に、皆が驚く
葵
(普段あんな旭さんが……)
??
「ちょい ちょいちょい!
やめっ
やめなさいっ」
同じチームの中をかき分けて出てきたのは
主将らしき人
主将らしき人
「すみません!
すみません!」グググ
大地さん
「いえ……」
まゆ無しの腕を下ろそうと頑張ってますがなかなか下ろしてくれないらしく……
主将らしき人
「おい 二口
手伝えっ」
二口
「はーーい」
後輩だろうに、なんという口の軽さ……
その人も一緒にまゆ無しを押せばやっとまゆ無しは動いた
伊達工が、去る時二口とまゆ無しが振り返り
二口
「すみませーん
コイツ エースとわかると"ロックオン"する癖があって………
だから――
今回も覚悟しといてくださいね」
そう言い残して立ち去っていく
が、
二口が何故か帰ってきた
そして、私の目の前に立つ
烏野部員全員が私と二口を交互に見た
じーっと二口は私を見る
葵
「……何ですか」
自分でも驚くぐらいの低い声が出た
二口
「あははっ
そーんな怒んないでよ」
そして、彼は私の耳に顔を近づけた
二口
「ーーーーーーーー」ボソボソ
葵
「 ! …………」