第32章 見参ッ!!
繋心
「お前、せめて俺には言ってけよ」
呆れた顔で後からやってきた繋心
おお、やっぱり似ているなぁ………
と1人感心していた
葵
「だって、繋心に言ったら皆に知られるだろ?」
繋心
「俺そんなに口かるk「軽いですぅー」
グッ………」
葵
「僕は忘れないよー?
町内会チームと戦った日、ついうっかり喋りそうになったことを」
いやみったらしく言ってやる
繋心
「…………よし、練習しろ!
大会まで残りわずかなんだからなー!!」
葵
「スルーすんなや(#・∀・)」
そして、また変わらない練習メニューをこなす
自主練―
葵
「影山ー」
影山
「? なんだ?」
葵
「僕にも神ワザ速攻あげてくんない?」
影山
「………え」
一同
「「え?」」
日向
「…………」
葵
「別に日向の座を獲ろうとかそういうモンじゃない
だけど、もし日向が試合に出られなくなったら?
今の烏野は、変人速攻が得点源となってるのに、その使い手が一人でもかけたら
烏野は崩れる
だから、もしもの為を思って
僕にも変人速攻を使えるようになりたい」
皆が黙る
熱気のこもる体育館はまるで、凍てつくように凍った感覚になる
葵
「………、影山が上げるの嫌ならいいよ
ただ、
いつか見切られて叩き落とされる
それが、
待ち受けている大会でかもしれないし
また、別の時かもしれない
……………じゃ、僕はこれで」
荷物を持って、体育館を去っていった