第31章 只今入院中
大会まで、残り1週間をきった
順調に私の体は治ってきている
寝台に寝転びながら、窓を見上げた
青空と、街が見える
葵
「皆………頑張ってるかなぁ……」
入院して1週間
バレーをしてないのも1週間
バレーがしたい、せめてバリボーだけでも触れたい……!
そんな思いが募る
しばらく青空を眺めていた
ガラララっ!!!
葵
「ひっ!?」ビクゥッ
ドアの方に咄嗟に目を向ける
そこに立っているのは
主治医でなくて
見覚えのある
私が最も会いたかった人物
烏養様でしたーーーーー
バサバサっと後で烏が飛んでいく
烏の影が、烏養様の元へと飛んでいった
葵
「う………う、烏養…様?」
烏養様
「おう
あれ、ここ俺の病室じゃねぇのか
悪いな」
そう言って、立ち去ろうとする烏養様
葵
「まっ、待ってください!!
バレー教えてくださいっ」
烏養様
「………!
津田 葵……ってことは
お前は"期待の星"のヤツか」
外の名札と、中にあった持ち物の名前を見たんだろう
葵
「……はい」
烏養様
「ほぉ………」
マジマジと顔を見られる
葵
「あ、あの………
私、烏養監督様にバレーを教えて欲しくて烏野に入りました
今でも、男装してバレー部の一員です」
烏養様
「お前もとんだバレーバカだな」
葵
「恐縮です……!!」
烏養様
「お前の活躍は見てた」
葵
「私も、春高見てました!」
それから、烏養様とバレーの話でもちきりだった