第31章 只今入院中
烏養様は、倒れてからこの病院に入院していて、病室も隣らしい
さっきは自分の部屋だと思い、間違えてしまったのだ
烏養様との楽しい会話は時間を忘れさせるのに十分だった
バレーの事、今の部員のこと、これからのこと、過去のこと
沢山話をした
葵
「烏養様!また遊びに行きますね!」
そう言って、別れた
―夜―
先生が私の病室に来ていた
葵
「で、話って何ですかー?」
先生
「葵ちゃん
血栓がね、ちゃんとなくなったよ」
葵
「ほんと!?」
先生
「ホント」ニコッ
葵
「やった!!退院できる!?」
先生
「あぁ
よく、頑張ったね」
葵
「やったぁぁぁああ!!」
先生
「静かにしろッ」ビシッ
チョップされた………
先生
「…………ところで、手術はしないのか?」
葵
「………先生、それは前にも言ったとおりだよ
する気などないよ」
先生
「それはお金がかかるから?」
葵
「それも……ある
けど、やっぱり親から授かったこの体に
手をかけるのは、嫌なんです
確かに、私はまだマシな状態だからこんな事言えるかもだけど
でも、この体で戦いたい
この体で、いろいろ経験したい
それが私の人道です!」ニッ
先生
「…………そうか
まあ、お前の中にはまだあの件があるもんな
そりゃ、その体じゃないとダメだわな
無理したら即引き戻すからな」
葵
「うん、それはムリ!」
先生
「(#`-_ゝ-)ピキ」
葵
「無茶するのが私の仕事なんで!」
先生
「はぁ………
明日には退院できるぞ」
葵
「あざーっす」