第30章 カウントダウンの中………
朱く染まっている廊下の真ん中で、しゃがみこんで泣いた
声をころして、誰もいない廊下で
「なにしてんの?」
葵
「…………?」
振り返って、声の主を確認する
葵
「け………い……」
月島
「え!?
ちょ、ちょっと
なんで泣いてんの
そんなに痛いの?」
葵
「…………見ないで」
泣いてる姿なんか、見られたくなくて顔を背けた
月島
「………さっきはじめに跳んだ時、
足なんかくじいてないだろ」
葵
「…………何いってんの
くじいたよ」
月島
「ねぇ、なんで強がるの?
強がる意味、あんの?」
葵
「…………」
「強がってなんか………ないよ」
月島
「じゃあ、なんで泣いてんの」
葵
「うrーーっ!
ケホッケホッ
ケホッ!」
キリキリとした痛みと同時に、発作が起こる
苦しい
助けてーー