第29章 さあさあpartyの始まりだぜ?
5月17日午後―
昼休み明けの講堂に、生徒達がひしめきあっていた
葵
「なんか、エンターテイメントになってる……」
舞台裏で他の部のアピールを見ていた
月島
「こんなの、やる意味あんの……」
ふぅと溜息まじりに蛍がぼやいた
葵
「………さあ(笑)
強くなるわけでもないのにね」
そう言うと、少し驚いた顔して私を見てくる蛍
葵
「??」
月島
「珍しいね
葵がそんなこと言うなんてさ」
葵
「期待なんかかってでて、後で裏切って苦しくなんの自分だし」ボソッ
月島
「何?
なんて言ったの」
葵
「楽しそうなんだから、いいんじゃない?
ってね」ニコッ
月島
「……ふぅん」
いよいよ、大地さんの番が来た
やはり、安定の堅苦しい挨拶がつづく
葵
(大地さん、予想通りの挨拶)
舞台袖の田中さん、西谷さんらはラジカセを取り出して………
田中さん
「よっしゃ!
行ったるぜ!!ポチッとな!!!」
ノイジーなギターが流れだす
そして、田中さんが舞台へ飛び出していった
田中さん
「ヨッシャーッ!
待たせたなーッ!!」
ラジカセ担いで先頭をきっていく
それに続いて、西谷さん、縁下さん、成田さん、木下さんがポンポンとメガホンを持っていく
会場は、一気に爆笑の渦になる
すると、舞台下に菅原さんと旭さんがやってきた
ケタケタ笑いながら
そして、コールをさせる
「「烏野、ファイ!
ファイ!
ファイ!」」
どうせ、大地さんに怒られるんだから、今はとことん盛り上げようではないか
おもしろいんだし
そういう最上級生判断だった