第20章 5月5日
過酷な練習メニューをこなし、午前の部は終わった
休憩になったと同時に菅原さんに呼ばれた
菅原さん
「津田!
ちょっといい?」ニコッ
指差して、体育館前の階段へ行こうと促す
葵
「あっ!はいっ」
(うわぁぁぁぁぁあ!!!!
菅原さんに呼ばれたっ
呼ばれましたよ!!
何だろ?なんの事かなっ??)キラキラ
菅原さんが、階段に腰をおろす
菅原さん
「津田も座るべ」ニコッ
ポンポンと菅原さんが真横の方を叩く
葵
「しっ!失礼ひます!!」
(噛んだ(泣))
菅原さん
(失礼ひますって……(^^))
「そんな固くならなくても……
怒らないから」
葵
「あ、はい………」照
ストンと菅原さんの横に腰をおろす
目線がいつもよりも近い
菅原さん
「なんか、あった?」
葵
「え?」
菅原さん
「ほら、さっき様子変だったし」
目をパチクリさせる
さっき…………
さっき…………………??
何したっけ…………?????
菅原さん
「100本サーブの時にさ、日向にトス上げてくれって言われたじゃん」
葵
「あ……」
そう、あの時頑固として引き下がらない日向に断り続けたんだっけ………
結果的に、変な言いがかりつけて逃げたんだけど……
菅原さん
「体育館裏で、凄いため息ついたでしょ?」
葵
「あはは、見てたんですね………
みっともない………
実は、トス苦手なんです」
菅原さん
「誰だって得て不得手あるべ」ニコッ
葵
「僕、菅原さんとか影山が…………
正直羨ましいです……」
菅原さん
「えっ……」
葵
「あっ!菅原さん、午後練始まりますよ」
菅原さん
「……………うん」