第20章 5月5日
葵
「………影山、そこでサーブ打て」
影山
「なんで命令口調なんだよ」ギロ
葵
「教えて欲しくないなら別に打たなくていいよ
ただ僕のオリジナルを完璧にコピーしたからって、上手くなるかは別
その人にあう型ってもんがあるんだからな」
影山
「………」
(俺は、何としてでも及川さんを上回りたい)
すたすたと私は歩いていった
転がっているボールを掴み、何回か足元で跳ね返らせる
葵
「………僕は練習ばかりした
ただそれだけ」
そして、癖のあるサーブをする
ーーーーーバシィンっーーーーー
体育館に響き渡る音
私の打ったボールは、曲線を描いてコートの端へ
と、思いきやコートから出てしまった
葵
「まだ、足りない」
皆はその光景を、静かに見ていたがまたサーブを打ち始める
葵
「影山、初めて見た時から思ったけど
影山のサーブも充分凄い……と思うよ
それでコントロール出来たら
及川さんとも張るぐらいに………なると思う」
影山
「っ!!
あざッス!!!」
葵
「は!?やめろっ!!このバカっ///」
日向
「なあ!津田!!
お前ってさ、何でも出来んの?」
葵
「え、えと………まぁ」
日向
「じゃあ後でトス上げてくんねぇ?」
葵
「とりあえず、なんで?
それは影山の仕事なんじゃ……」
影山
「ちげーよ!」
日向
「津田のトスも打ってみたい!」
葵
「………ごめん日向」
菅原
(津田?)