第17章 迷子の雛ガラス
―8時―
体育館脇の木陰で固まって準備運動を始める
大地さん
「イーチニッサンシッ」
一同
「ゴーロックシチハチ!」
日向
「絶対!俺が勝つ!」
影山
「バカ言え!」
何を競っているのやら……
月島
「バカじゃないの?ロードワークに勝ち負けとかないし」
あ、ロードワークを競っていたのか(笑)
日向
「うるさーい!お前にも勝つっ!」ビシッ
葵
「ちゃんとしなよ」
日向
「ムウ!俺は津田にも勝つからな!!」
葵
「………そうだな
たまには『競争』してみるのもいいな」
日向
「じゃ、競争な!
月島も!」
月島
「は?嫌だ」
影山
「もしかしてビビッてんの?」ニィッ
月島
「別に「ツッキーが負けるはずないじゃん!」
山口、うるさい!」
葵
「やりたい人だけやればいい
………どうせやるなら、負けた人は勝った人の言うことを聞くってのはどう?」
4人
(おお……!)
日向
(俺、勝ったらどうしようかな〜
影山にとりあえず何か………
!肉まんでもおごってもらおっかな!)
影山
(俺は……津田にサーブ以外の事教えて貰いてぇな)
月島
(葵をこき使うのも悪くないなー)
山口
(俺はどうしよう………)
葵
(これで私が勝ったら、お風呂先に入らせて貰お!
誰も入ってこないようにしたら、バレるリスク減るし!!)
大地さん
「よし、準備いいか。
ロードワークいくぞ!」
走りだそうとした瞬間
日向
「よぉーい………ドンッ!!!」
日向がまさかのフライング
影山
「………あの、ボゲっ!!!」
次いで影山が走っていった
大地さん
「またあいつら、勝手なことを……
いくぞ!」