第16章 お風呂場騒動
葵
(オオカミ……?
菅原さんも、大地さんもオオカミってこと?)
月島
「それもわかんないの?」
葵
「え、あっ、いやそういうわけでは―」
月島
「教えてあげる」
葵
「えっ(ーーーーーカチャッーーーーー)
誰かが扉を開く音
きっと、お風呂から出てきた影山だろう
息を潜める私達
布団の中で、暗闇に慣れた目は月島の少し機嫌の悪そうな顔をとらえた
月島
「タイミング悪すぎ」ボソッ
葵
「え、何て言ったの?」
月島
「別に
それよりも、さっきの続きね」
彼の顔が、少し微笑う
何となく、危険を感じた私は自分の布団の方へ後ずさる
も、腰に手を回され止められる
葵
「ちょ、ちょっと!
離してよ」
月島
「ダメ
葵がわかるまで離さない」
葵
(ドクンー)
急に下の名前で呼ばれ、少し驚く
けれど、何で下の名前で呼ばれただけでこんなにも心臓がうるさくなるんだろう?
月島
「じゃあ、今から声出したらおしおきね」
葵
「えっ(コチョコチョ)
っ!!」
腹部をこそばられる
葵
「っく!ん"〜………」
月島
(声出てるけど面白いから続けよう)