第11章 そんなこと関係ないって
しばらく大野を見てた。
まつげ長いなぁ~
…………写メ。
大野の睫毛画像ゲッツッッ!
鼻高すぎるだろ、どーなってんのよ
…………写メ。
大野の鼻画像ゲッツッッ!
眉毛、
唇、
耳、
そろそろ撮るとこ無くなってきたかなって時
「………………え、」
「あ、起きた。」
「……!!!」
「おはよう。ぐっすり寝れた?」
「な、なんで……」
これでもかってくらい
目を大きく開ける大野。
いやん、そんなところも
好きよ。
好きだよ。
真っ直ぐな大野が、好き。
なんだ、
あたしやっぱり大野が好きなんじゃん。
「うふふ(笑)」
私が笑うと、
パッチリ開いてた目が
ふにゃーって
本当にふにゃーって
嬉しそうに潰れるもんだから、
なんだかはずかしくなった。
「よく分かんねぇけど、
ゆいは笑ってんならいいや。んふふ(笑)」
なんか、
今まであたしは何を迷ってたんだろって
何が、不満だったんだろって
なんかもう、全部どうでもよくなって、
あたしが笑えばこんなに、
こんなに優しい顔するんだって思ったら
大野の側でずっとずっと
笑ってたいなって思った。