第7章 こんな気持ち分かって欲しいのだから
早くしないと。
大野がもう好きって
言ってくれなくなるんじゃないかって。
早く、早く、、、
「大野!!!!!!」
智「………………え、ゆい、は?」
「あたし、大野に、酷いこと…」
涙が出た。
おかしいな、
こんな泣き虫じゃなかったはずなのに。
「おいおーの~可愛いこ泣かせんなよ~」
「ひゅーひゅー、モテる男は大変ね~」
周りの声なんて聞こえなかった。
智「ゆいは、ちょっと、きて」
大野に腕を引っ張られて、
ずんずん歩く。
「…………ごめん、ね……」
智「………………………………」
やっぱり、あたし、
嫌われちゃったかもしれない。
智「ゆいは……」
やっと大野がこっちを向いてくれたのは
屋上についてからだった。
智「ゆいは、、、ごめんね……?
泣かしたの、おいら、だよね……。」
「ちが、」
智「本当に、ごめん。
情けねぇな、おいら(笑)」
………………ギューーーーっ
辛そうな顔して笑うの大野を
精一杯の力で抱き締めた。
「なんで、大野が、あやまんの……?
嬉しかった。むかえにきてくれて、
凄く、凄く、嬉しかった。」
智「……ゆいは///」
「あたし、なんもわかってなかった。
大野は、あたしのこと、
凄く大事にしてくれてるのに。
あたし、大野の大事って言葉、
信じてなかったの。」
どーせ、
大野も最後はあたしのこと
嫌いになるんだろうなって、
智「ゆいは、」
「大野、あたしのこと、
嫌いにならないで…………
あたし、大野にくっつてるから、
大野のこと、捕まえとくから、
だから、、
嫌いにならないで、、下さい……」
智「……んふふ(フニャ)
おいらが、ゆいはんこと嫌いになる訳
無いでしょ。 こんな、ドキドキしてんのに。」
「……………………」
智「もし、心配なら……
おいらんこと、ちゃんと、捕まえといてね。」