第7章 こんな気持ち分かって欲しいのだから

結愛「大野さんの中で、ゆいはだけなんだよ。
一緒に学校きたいって思えたりすんのは、
ゆいはだけなんだよ。」





……あたし、だけ？












大野は、みんなに優しいから。



誰にでも優しくするんだと思ってた。




でも、




その優しさは




あたしだけのもので、




あたしは、





大野だけじゃない。





"おいら以外の男に
好きって言われても好きっていっちゃだめ"






大野が好きなのは"あたし"で、




あたしが好きなのは





"大野"





なんじゃなくて、





"あたしの事を好きって言ってくれてる人"






大野の事、その１人としか見てなかった。









「あ、たし、、、
大野に酷いことしちゃった。」






あたしのこと思ってくれて、



遠回りしてまでむかえにきてくれて、



好きだっていってくれて、



追いかけて来てくれて、




そんな大野を

自分勝手に突き放して、





あたし、最低だ。






もう、大野は

むかえにきてくれないかもしれない。





もう、大野は

私のこと嫌いになったかもしれない。





もう、大野の好きは、

私に向いていないかもしれない。







なんでかな、








そうなっちゃうのは、






凄くいやだ。







雅「2年2組。」




「……え、？」




雅「大ちゃんのクラス、
2年2組。」



「……………………」




雅「早くしないと、
大ちゃんどっかいっちゃうよ？」








……いやだ。




……いやだ。








「あたし、行ってくる！」