第5章 何もないし何にも出来ないけれど
Satoshi-side
「正式に得度した僧侶に対して、
課役からのがれるため勝手に僧侶の……」
本当につまらない日本史の授業。
ぼーっとグラウンドを眺めていると
あれ、ゆいはちゃん?
フットサルをするゆいはちゃんを見つけた。
やべー、
体操服萌えんな(笑)
横でサッカーをする男子たちも
チラチラゆいはちゃんを見てて。
なんか、、
ムカつく。
っておいらがムカついても
別になんもなんないんだけど。
モヤモヤした気持ちのまま
ずっとゆいはちゃんを目でおっていた。
ドリブルをしている子に後ろから
そっと近づいてこしょこしょをする
ゆいはちゃん
…………(笑)(笑)
不正じゃん(笑)(笑)(笑)
んふふ(笑)(笑)(笑)
まわりのみんなに追いかけ回されてるし(笑)
なーんか、ゆいはちゃん、
楽しそーやなあ(笑)
………………!!!!
ゆいはちゃんが石につまずいて
ぐきってなった。
周りのみんな、爆笑してるし。
大丈夫、なんかな?
って思ってたら、
一人の男の子が駆け付けて
おんぶしてどっか連れていった。
え、どーゆーこと
いや、この場合普通、
どこ連れてく?
「………………!!!!!!」
「どーした、大野(笑)」
翔「智、くん?(笑)」
「先生!
頭いたいので、保健室行ってきます!!!」
「お、おう……って大野!」
皆の笑い声も無視して
必死に走った。