第1章 進撃の巨人/恋愛/エレン
sideゼーレ
私はもう―――――。
だから、せめて伝えなきゃ・・・この思いを―――。
「・・・私はね、今まで過去の記憶が思い出せなかったの・・・。だけど、エレンのお陰で思い出すことができたの・・・。」
これから、話すのは私の過去・・・、そして、私の想い・・・。
「…私は、昔ウォールシーナに住んでいたの…。私は、その時やりたいことがあった…、外の世界を見たかったの…。
勿論、みんなには反対されたわ…、それでも、見たかったの…。そんな時、調査兵団という存在を知った…、私はすごく喜んだの…!外の世界を見に行けるんだって…!
でも、そんな簡単には上手くいかない…。」
「なにが、あったんだ…?」
私は当時のことを思い出しながら、再び話し出す・・・。
「…お父様がね、政略結婚を知らないうちに話を進めてたの…。私は、知らない男性と結婚することになっていたの…。私は、初恋もしたこともなかったのに…。
…そんな時に、私はたまたま乗っていた馬車が事故にあって…死んだ…。」
「し、死んだ…?」