第1章 BLEACH/夏祭り
「というわけで、阿近さんにも土産買ってくるから!何がいいっすか?」
阿近「人間」
「・・・無茶言わないでください汗」
阿近「じゃぁいらねぇ」
「えーーっ 折角人が親切に・・・」
うぅっと呻きながら両手の人差し指同士とぐるぐるした。作業中の阿近さんは振り返りため息をつきながら
阿近「祭りくらい、何も考えねぇで楽しんでこいよ」
と言った。
そう。現世出勤の内容は祭りにいくことだった。
・・・え?理由?
それはー・・・
白哉「隊士内で現世の物が流行しているらしい」
「そ、それで?」
白哉「現世の物を買って来い」
「・・・それっていわゆる・・・」
恋次「お使い、っすか?」
白哉「・・・休暇と思っても構わん」
とのこと。なんとも馬鹿馬鹿しい仕事内容だった。
いや、きっとこれは仕事じゃない。
朽木隊長が僕らに休暇を取らせてくれたのだ。
いつも僕らが鬼道を頑張っている姿を見ていてくれたんだ。きっと。そうに違いない。
・・・そう思わないと何かが壊れそうだ←
それか、たんに朽木隊長が現世の物に興味を持ったか、だ。
「阿近さんにはいっつもお世話になってるから、僕が買いたいんだ!何がいい?」
阿近「だからいらねぇよ」
「僕は阿近さんのことを思って・・・」
阿近「あーあーそれなら作業の邪魔するな」
・・・・
「んもぉぉお!!阿近さんの分からずや!!阿近の阿呆!」←
阿近「うまくねぇ、っよ」
「ぶっ」
『っよ』のタイミングと同時になにかやわらかい物を顔に投げつけられた。おかげで「ぶっ」なんて変な声をだしちゃったじゃないか。投げつけられたのを見てみると・・・
「・・・これは?綺麗な着物だな。」
阿近「着物じゃねぇよ浴衣っつーんだよ」
綺麗な群青色の布地に紺色の蓮のような花が描かれている。
袖が長めだな・・・。
阿近「それに黄色か紫の帯、どっちか決めろ」
「え?」
阿近「・・・ハァ 祭り、行くんだろ」
「・・・!! まさかこれ、僕にくれるのか!?」
阿近「俺に一番に見せに来たらな」
「っ・・・!」
嬉しくて僕は阿近さんに飛びついた
「ありがと阿近さーーーんっ!!」
阿近「もらいもんだ。汚しても破っても好きなように使え」
「一生大切にしますぅっ・・・!」