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strategie

第8章 strategie⑧



淡々と涙を流しながら喋る彼を前にして、胸が熱くなった。

彼は彼なりに、悩んでいたのだ。

マネージャーという仕事と、一人の人間の情の間で葛藤していたのだ。


それに気づくことができなかった。

俺は俺のことだけで精一杯だったんだ。


「川崎、ありがとうな。このことは誰にも言わん。舞台に行くのも俺が勝手に調べて勝手に行動したことや。お前は関係あらへん。これでええな?」



川崎は声にならなかったようで、首を縦に振った。
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