第1章 彼女との出会い
―ガチャ
ドアが閉まる音だけが部屋にひびいた。
…ウソでしょ…!?
これまでずっと北海第二高等学校に
行くために頑張ってたのに…!
霧雨高なんて名前書くだけで入れるわ!!!
あ、いやさすがにそれはないんだけど…
北海第二高等学校を受ける私にとっては
すごく簡単な試練だった。
しかも蝶鬼姫探して来いって!?
ふざけんな… わ…私の努力は…いったい
なんだったんだろう…。
伝説の蝶鬼姫を探すなんて…
いまや伝説の伝説中の人を探すなんて…
兄さんもどうかしてるよ!
今や引退して、普通の子として生活
している人を探すだなんて…。
「はぁ…」
溜息をつく。
…やってやる
この際蝶鬼姫捕まえて殺してやんよおおおおお!!!
この時私はたぶんやけになってたんだろう
霧雨高に無事入学して早1か月…
何も情報を掴んでない…
手がかりは1つ
首に蝶のタトゥーがある
そう、それだけ…