第2章
フードに手をかけられ外される
抵抗しようと頑張ったが抵抗出来なかった
「若いな…」
ロジャーが呟くと同時に威圧感が急に無くなった
―バッ
一気に2人から距離をとり武器を構える
ふと後ろで気配を感じたので振り返ると
森から虎汰が出てきて私の隣で止まりロジャーとレイリーに威嚇する
「お前意識失わなかったの?」
意識はロジャーとレイリーに向けたまま虎汰に話しかけた
『うん、頑張って耐えた
お母さんも普通に起きてるよ!』
「えっ!?すごいな…主様は分かるけど、虎汰も強くなったんだね」
そう言って撫でてやると尻尾を振りすり寄ってくる
その様子をみてた2人は唖然としていた
私はそのすきに虎汰に跨がり森の方に走っていった
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ハッとし
ロジャーとレイリーは
周りで気絶中の船員たちを起こし
重傷者がいないか確認する
「これは…」
ロジャーもレイリーも驚く
重傷者は1人も居(お)らず峰打ちされた時に出来た青あざ以外は
誰一人として外傷が無かったからである
「へぇ~、面白い奴だな」
ロジャーは新しい玩具を見つけたように目を輝かせ
獲物を狩るような目で森を見つめていた