第1章 サディズムな彼女
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彼女が出て行った後、部屋には少しの沈黙が流れた。話を切り出したのはマチだ。
「あの子って一体?」
「さあ、僕等には分からないよ。多分、真相を知るのは団長だけ」
「へえ...おおよそ団長のお気に入りか何かかな?念能力者かい?」
「んー、オーラは微塵も感じないから多分違う。念能力者だとしたら恐ろしいぐらい完璧な"絶"だよ」
二人は突然現れた彼女に疑念を感じながらも、各々の仕事に戻った。
その頃、ルイは呼び出したクロロの部屋へと急いでいた。
ドクン、ドクンと鼓動が脈打つ音が鮮明に聞こえる。そして部屋の前へと着いた。
彼女は深呼吸して部屋の扉をノックした。
トントンッ「ルイです」
すると部屋の中から一言、入れと言われたので静かにドアを開けた。