第4章 妖艶な眼差し
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「ふふっ、分かったわ。その男の情報を後で送って頂戴」
「....お前の命知らずには関心するぜ。とにかく、今までよりも十分警戒するんだぞ」
そう言い残して電話が切れた。しかし直ぐに彼女の携帯が音を鳴らした。
中を確認すると、早速仕事内容の書かれたメールが届いいていた。
全く仕事の早い奴だ...と苦笑する。
「名前は...クロロ=ルシルフル....ね」
下にスクロールするとある単語が彼女の目に留まった。
「幻影...旅団?まさか...」
ブラックリストハンターにもなると、必ず耳にする極悪非道の頂点に君臨するであろう存在、この名前が関連する仕事は超一級のランクだ。さすがの彼女でもうろたえた。
しかも相手はその連中を束ねる頭、しかしその衝撃の事実とは裏腹に彼女の中に熱い闘志が湧いてくる。
「うふふ、私って本当に死にたがりなのかも...」
一言、そう呟いた。
狂ってる...誰もが彼女の性格を知ると言葉にしてしまう。男への異常な憎悪....
それは彼女の過去に関連があるのだろうが実際のところは誰も知らない。
恐らく彼女の性格、そして念能力を見ると、皆がそう予測立てる。